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​担当者:森田 秋子・菱川 法和

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CBA日記

新たな時代へ....PT・OT・ST連携

 

 

 

 早いもので、第8期セラピストマネジャーコースも第2クールを迎えた。4日目の今日、PT・OT・ST5ヵ条をめぐるグループディスカッションの日がやってきた。昨年度から続くこの議論は、今年度無事に1版を公開し、続くPT・OT・ST研修では5か条の理解を深めるための企画を開催している。いよいよセラピストマネジャーコース受講者たちに、自らの専門性を語り合ってもらおう、ということで、どんな展開になりか大変楽しみにしていた。

 2000年に回復期リハ病棟ができたころ、チームアプローチは名ばかりのものであった。それからの10数年、セラピストの病棟配置が進み、声高にチームアプローチが求められる中、多くの回リハ病棟で、専門性とチームアプローチのバランスは、チームアプローチへと傾きを強めていく傾向を示した。PT、OT、STの専門性はどこにあるのか。1990年代には、もう少し何かあったのではないか、と彼方を思いやるが、ともかく専門性は何となくだんだんうやむやになって、何だかわからなくなっていってしまったのではないか。

 ディスカッションでは、まず事例を提示し、この事例に対し「PT、OT、STが、それぞれ専門職として、何をするのか」と問うた。驚くことに、「専門性」と尋ねても、つい「チームで目指すこと、みんなでやること」を答えてしまいたくなる。私たちは、この間回復期リハ病棟で、十分にチームアプローチの申し子となっていることを知る。それは大切なことではある。職種を越えてチームの共通の目標を持つことは、回復期リハ病棟が育んだ連携のスキルであり、多くの効果をもたらした。しかし、同時にそうこうしているうちにいつの間にか、専門性がどこかに行ってしまった..。自分にしかできないことが何なのか、わからなくなってしまった。そのことを、まず私たちが自覚しよう。回リハセラピストのリーダーたるセラマネが向き合っていこう…。これが今日の議論の最大の問題提起であった。

 さすがはセラマネたち。失われし専門性を取り戻すかのように議論は進み、多職種にはできない、自職種の専門性を追求し、議論は沸いた。自職種を語り、そして他職種の語る専門性を聞き、改めて「そうであったのか」と受け止める。自職種にはできない多職種の得意領域を聞くことで、改めて「自分とは何か」に向き合う。他職種に自職種を投影することで、さらに己の姿が見えてくるのを感じながら、私たちは濃厚な時間を共有することができた。

 

 議論が終われば夜の街へ。酒を酌み交わしては、また熱く語り合う。PT、OT、STによる語らいは、しばしば時を忘れいつ尽るともわからず、果てしなく広がっていく。私たちは、それぞれがとても重要なパーツであり、重なり合うことで「人」を復権させる役割を持つのだ。障害を負った人が再び輝くために、1人でできることは大きくない。しかし、3つのパーツが生き生きと機能したとき、予期しないほど大きな力を発揮し、何かを成し得ることを、これまで私は何度も経験してきたのだ。それは心地よく、胸のすくような喜びであり、専門職としての醍醐味であった。この仕事を選んでよかったと思える至福の時であった。30数年のセラピスト人生を思い返し、若い彼らに昔の自分を映し出しながら、初秋の夜は更けていった。

 

 ところで、POS5か条の議論に先立って、この日朝いちで「コミュニケーション論」の講義をさせていただいた。POS連携の議論を促進できるような、コミュニケーション論を話したいと願った。「コミュニケーションの核は認知であることを伝えたい」というわけで、CBAを軸に講義を構成させていただいた。そもそもは他職種連携のツールにしたいと願って作ったCBAであるのだから。

 飲み会ではたくさんの感想をいただいた。OT、STたちも、新鮮に受け取ってくださり、切れ味のいい質問を投げかけられ、わくわくした。そして、少なからぬ数のPTが、強い興味を示してくださるのが嬉しかった。明日からの現場で、セラマネとして何ができるのかを考え、新たなチャレンジのきっかけにしようとしているのを感じ、胸が熱くなった。回リハでのケースを通じた連携を深める鍵は、高次脳機能障害にある。チームリーダーになることも多いPTが、「首から下しか興味がない」PTにとどまるのか、高次脳機能障害を上手に理解し、OTやSTの力をうまく引き出すことができるリーダーになるのかによって、チームは大きく異なっていく。それができるPTが増えて欲しい。

 高次脳機能障害のチーム連携を担う誰かが、もっと元気になるように、行き先に光が灯るように。そのために、CBAを作ったのだから。

 

 PT、OT、STが、厳しい時代の波を泳ぎ切り、高い専門性を持ったスペシャリストとして生き残り、次の時代にも大きな役割を果たしていくことができることを願いながら...今夜はおやすみなさい。

 

トップ写真は、PT・OT・ST5か条ディスカッション風景。

下は、たった1班のSTチーム。

PT講師後藤伸介氏、OT講師佐藤浩二氏、ST講師私。総合司会の井手伸二氏。

そして、楽しい夜の風景。お世話係の皆さん、お疲れ様でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

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